先日、週間朝日が休刊になり101年の歴史に幕を下ろしました。
1 はじめに
5月30日(火)朝、大正時代から庶民に親しまれてきた週刊誌「週間朝日」が休刊になるのをテレビのニュースで知りました。
実際、スマートフォンが殆どの人に行き渡っている時代に、書籍関係の需要が減少しているのは残念ですが、かく云う私も書籍の数は多い方ではありません。
しかし私は、デジタルよりもアナログが好きで、ローテクに愛着のある人間です。
2 老いと便利さの共存
最近、体力的に老いを感じる年齢になって思うのは、『老い先短いのに便利さは永久(とこしえ)に必要なものだろうか』と云う疑問。
[時代の歯車]さえ順調に機能すれば、全世界の人々は争いもなく不便さをも楽しむローテクで自由な生き方が出来るのではないだろうか。
最近では、アメリカの企業が[チャットGPT:人工知能を使ったチャットサービス]を開発して話題になっています。
ますます書籍等は、デジタル化されて行くのでしょうが、老人には身近でローテクな話題の方が生き甲斐に感じます。
3 フォーカシング・イリュージョン
これは、私の十八番(おはこ)の言葉です。
グーグル検索で、
〇フォーカシング・イリュージョン
〇人生の罠
と検索して頂ければ、以前、私が書いたブログが紹介されています。
ノーベル経済学賞を受賞した、アメリカのダニエル・カーネマン教授が唱えた言葉で、
「焦点の合わない幻想」
つまり、経済とは永久(とこしえ)に発展させなければ「持ちこたえる事が出来ない」と云う論理を現わしたものです。
その言葉が[幸福学の焦点(人生の罠)]として使われている訳です。
今、世界の国々は、力学で威圧を繰り返しています。
腹を割って話し合える近所付き合いが、とても出来てはいません。
残念ですが、便利さは[幸福追求]には成らないのです。
4 週刊朝日の購入
週刊朝日が休刊になるニュースを見た日の夕方、近所の書店に買いに行ったところ、何処の書店も売り切れ状態でした。
当日、5~6店舗は回って見ましたが、とうとう購入できませんでした。
そんなに急いで購入した人達に どんな理由があれども、今まで購入してきた人ばかりでは無かったと思います。
事実、私自身も『記念に残しておこう』と思い立った者の一人です。
翌日も最後に刊行された週間朝日を探したところ、ようやく売れ残っていた店があり購入することができました。
5 おわりに
先日、老人施設に入所しお世話になっていた妻の母親が老衰で亡くなり、その葬儀に行って参りました。
妻から、実家のアルバムを整理して見つかった古い写真を見せて貰ったところ、妻の幼い頃、愛情一杯に育てる両親の姿がありました。
晩年、妻は良く施設に母親の面会に行っていました。
老い先短い時間を、子供達に見守られながら暮らすのに便利さなどは豊かさではありません。
古民家ギャラリー懐古庵では、時代の歯車が、次世代の人達にも豊かな時間を刻むよう願い続けています。
懐古庵主
(お断わり)
※これから先、少しブログのペースを落としたいと思います。よろしくお願い申し上げます。
0コメント