此処、懐古庵は、老夫婦が「心に悩みや不安を抱えて訪れる方が、もし居れば-」と思い、言葉の力(気付き)を各所に掲示したり文書にして、ご希望の方に「言霊」として配布しております。そうした思いも込めて古民家の周囲には、聖賢の名句碑を約40個配置しています。
当庵を訪れるお客さんの趣向は様々で、或る人は最近設けた販売品コーナーに興味を示されたり、或る人は地元の昔の資料に興味を示されたり、また、或る人は懐かしい道具類に興味を示されたり、本当に、この仕事を始めて気付いたのですが、人それぞれに好みや趣向が違います。
その中でも、石碑の名句に興味を示す方の割合が比較的多い事から、全ての石碑について写真付きで解説書を備えています。是非、興味のある方はご覧下さい。
前回のブログでは、少し重たいテーマのノスタルジーについて説明しましたが、今回は思い切って石碑の方に目を向けたいと思います。
よって、古民家の南側中央に配置する石碑を一つ、紹介したいと思います。
神を雲のかなたに求めるなかれ 神は汝の中にあり
フィヒテ(18~19世紀、ドイツの観念論哲学者)
この句碑は、読んで字の如くです。
哲学者カントをして、天才と言わしめたフィヒテ。彼は感染症(発疹チフス)が原因で51才の若さで他界します。しかし、その哲学は後にヘーゲル等にも影響を与えました。
一見すると汎神論的な為、読む人がどの様に感じるか様々ですが、この名句には、美しくも神秘的な雄々しさを感じます。私が一番好きな言葉でもあり、懐古庵の南側中央に配置しています。
その他の石碑についても、時々、紹介いたします。
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